『みど*リンク』アクション

梅雨の晴れ間となった6月17日、大田区にある洗足池水生植物園で「みど*リンク」アクションが開催されました。

洗足池に隣接する大田区立大森第六中学校(ユネスコスクール加盟校)では、生徒参加のボランティア団体「農援隊」を組織し、洗足池公園の清掃や、落ち葉を使ったミミズコンポスト(肥料)作りなど、様々な環境美化活動に取り組んでいます。その活動は高く評価されており、同校は環境美化教育の最優秀校に選ばれ、農林水産大臣賞を受賞しました。

本日はその活動の一環として、生徒たちが育てたホタルの幼虫を洗足池水生植物園に放流します。「みど*リンク」アクションでは、水質浄化装置として池に浮かべた「いかだ」の購入を支援しましたが、今日はそのお披露目も兼ねています。

60名以上の生徒たちが、ホタルの幼虫を入れた紙コップを手に集合。校長先生のお話に続いて、「横浜ホタルの会」の丸茂会長にご挨拶いただくと、いよいよ放流です。ホタルが自生できるよう皆で環境を整えた水路や小さな田んぼに沿って一列に並び、農援隊の隊長の号令とともに一斉にホタルの幼虫を放流しました。その後、池に浮かんだいかだが見える木の橋(木道)の上に移動。「みど*リンク」アクション認定証の授与式を行ったのち、集合写真を撮って、本日の活動は終了しました。

7月中旬から下旬。風のない夜の8時前後になると、成虫となったホタルが光を放つそうです。水質浄化のためのいかだを設置したことにより環境の改善が一層進み、地域住民のみなさんにさらに愛される池となっていくことでしょう。

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3年前、洗足池の自然保護活動をしている公益社団法人洗足池風致協会から「ホタルの飼育を考えているが、中学校の生徒たちの力を借りられないか」とお声かけいただいたのが始まりです。それで生徒たちと一緒にホタルが好きな植物を植えることから開始したんです。初年度は幼虫を200匹育てましたが、不勉強もあり、ほとんどのホタルが成虫になりませんでした。2年目は皆で育て方を勉強したこともあり、たくさんのホタルが光ってくれました。今年は500匹育てたので、さらにたくさんホタルが光ると思います。ホタルを育てること以外にも、生徒たちは様々な環境美化活動を行っています。昨日は、東急さんにご支援いただいて「いかだ」を設置しました。このいかだの上で、洗足池の水質浄化のために、空芯菜(くうしんさい)やミントなど10種類の植物を栽培しています。実は洗足池はホタルのエサとなるカワニナが育ちにくかったんです。それで水質浄化のために、空芯菜などの栽培をはじめたんですね。

これからも環境美化教育を続けていきます。同時に、生徒たちの「地域を愛する心」も育んでいければと考えています。本日はありがとうございました。

大田区立大森第六中学校校長 税所 要章(さいしょ かなあき)