『みど*リンク』アクション

秋も一段と深まった11月29日、東急中目黒駅から歩いて10分ほどの場所にある中目黒公園で「みど*リンク」アクションが開催されました。目黒川の散策路を歩き公園に入ると、イチョウ、ケヤキ、サクラなどが色づき、見事な紅葉を見ることができ気分は最高でした。

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認定証の授与。北鬼江代表(右側)       ブロワーを持って記念撮影

今回の支援グループ「有機クラブ」は、中目黒公園内の落ち葉や剪定枝を集めて堆肥にし、有機無農薬の野菜や果物を育てています。また、年に4回、地域の子どもたちを招いて、作物の植え付け、および収穫体験や試食会を実施。子どもたちに向けた「食育」への取り組みは、保護者の方からも大変喜ばれています。
今回の支援品は、強力な風で落ち葉を吹き飛ばす充電式ブロワーとバッテリー。落ち葉を集める負担を少しでも減らし、作業を効率化するのが目的です。

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ブロワーを使えば落ち葉を素早く集められます  たくさんの落ち葉が集まりました!

有機クラブの北鬼江(きたきえ)代表ほか関係者のあいさつ、「みど*リンク」アクション認定証の授与式の後、公園内の落ち葉集めがスタートしました。ホウキや熊手による作業に比べ、ブロワーを使って落ち葉を吹き飛ばしながら集めることで格段にスピードアップ。参加メンバーから「これはラクになるわぁ」と喜びの声が上がっていました。

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落ち葉を囲いの中に出して…        たっぷり水を含ませます

落ち葉を集めたら次はいよいよ堆肥作り。囲いの中に落ち葉を入れ、米ぬかを撒いて水をかけます。その上から、落ち葉の層が15cmほど低くなるよう何度も踏み固めれば今回の工程は終了です。この後、3月、6月、9月に、落ち葉と米ぬかを混ぜ合わせる「切り返し」を行い、約一年かけて腐葉土(肥料)を作ります。この腐葉土の中に手を入れてみると、とってもあったかいのです。落ち葉が生きていることを体験できました。手間暇かけて愛情を注ぎ自然を大切にしている有機クラブさんの情熱が目や肌で感じ伝わりました。

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一年経つとこんなに黒い腐葉土(肥料)に! 剪定枝から、栄養豊富なチップ堆肥も
あ                    作っています

続いては畑の見学です。有機クラブでは、同じ場所に同じ作物を作り続けることで起こる「連作障害」を避けるために、作付けの計画を緻密に立ててさまざまな作物を育てています。今回はその中から、種から育てているレタスやソラマメ、エンドウマメなどを見せていただきました。その後、畑作業に取りかかろうかというところで、残念ながら雨模様に。本日の作業はここで終了となりました。

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予定表には、緻密に計算された          かわいい小松菜の芽!
スケジュールが書き込まれていました

ブロワーの導入により効率的な落ち葉集めが可能となりました。
今後、有機クラブのみなさんの活動はますます活性化し、地域の子どもたちをはじめ区民が土に触れる機会がさらに増えていくことでしょう。

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畑で採れた聖護院大根(左)と       畑を区分けしてたくさんの作物を
紅くるり大根(右)            育てています

 

有機クラブ落ち葉堆肥担当 岩井勝男さんのコメント

落ち葉などのゴミを出さないで、訪れる人たちにできるだけ気持ちよく使っていただける公園にしたいと思い、落ち葉堆肥作りを始めました。この肥料を野菜作りに役立てることで、完全循環型の公園作りに取り組んでいます。
今までは、落ち葉に小石などが混ざってしまい取り除くのが大変でした。今回ブロワーを導入できたことで、落ち葉だけを素早く集められるようになりました。きれいな落ち葉堆肥を作れるようになり、メンバー一同大変感激しております。ありがとうございました。

有機クラブ野菜作り担当 磯部日出夫さんのコメント

私たちは「子どもが喜ぶ野菜を作りたい」と考えて有機無農薬野菜・果物を育てています。例えば、ジャガイモやサツマイモ、落花生などを収穫するときに、実際に土から野菜が出てきて子どもたちが感動するのを見ると、やっていてよかったと心から思います。
今、保護者のみなさんは、子どもたちがなかなか野菜を食べてくれないことで、とても苦労されているようです。ところがどういうわけか、子どもたちは自分で収穫した野菜は喜んで食べます。保護者の方々がそれを見て涙を流して喜んでくださる。そういう光景に接したくて、私たちはこの活動に取り組んでいます。
今後の目標は、落ち葉堆肥を今まで以上にきちんと作ることです。そのためにもしっかりとした設備に作り替え、活動をさらに充実させていきたいと考えています。