6月22日、あざみ野駅からバスで15分ほどの場所にあるすすき野団地で、『みど*リンク』アクションが開催されました。今回の支援グループは、すすき野団地の管理組合などが中心となって結成された「すすき野団地ミツバチぶんぶんプロジェクト」です。
同プロジェクトは、ニホンミツバチをすすき野団地のシンボルに据え、団地内のコミュニティ形成や景観の向上に取り組んでいます。ニホンミツバチには、花や緑など豊かな自然がないと他の場所に移動してしまう性質があります。プロジェクトメンバーは、ニホンミツバチが住みやすい自然環境を整えることは、人間にとっての住みやすい環境づくりにもつながると考え、団地内に新たに花壇を作り、花を増やす取り組みを進めています。
本日は花壇の整備を行い、花苗を植えます。参加したのは、プロジェクトメンバーとすすき野団地住民、緑を活用したまちづくりを行う東邦レオ株式会社のメンバー、そして当社社員です。
参加者たちは、管理組合事務所前の花壇に花苗を植えるチームと、「すすき野団地」バス停付近にある歩道橋のたもとに新たに花壇を作るチームに分かれ、作業を開始しました。
花植えチームは、花壇に穴を掘り、ポットから出した花苗を植えていきます。皆さん手際良く作業を進め、開始から20分ほどで完了しました。一方、新たに花壇を作るチームは、なかなかの重労働のようです。花壇にする場所の芝生を掘り返すのですが、土が固いこともあり、汗をかきながらの作業となりました。花壇作りが一区切りついたところでいったん休止。管理組合事務所の前に戻って、花植えチームと一緒に『みど*リンク』アクション認定証の授与式を行いました。
授与式後は、全員で花壇作りを再開しました。掘り返した土をほぐし、芝生と土を分離。続いて、土に有機肥料と通気性を良くするための石(A・Gロック)を混ぜ、土壌を改良します。土ができたところで、皆で花の苗を植えました。時折雨が降る中での作業となりましたが、参加者が協力し合うことで、予定時間内に無事終了しました。
すすき野団地ミツバチぶんぶんプロジェクトでは、将来、ミツバチたちが作ったハチミツを団地の住民で味わうことを計画しているのだそうです。この取り組みをきっかけに団地内のコミュニティが活性化することが期待されています。
すすき野団地ミツバチぶんぶんプロジェクト 小柴 健一さんコメント
私たちの団地は築45年を経たこともあり、建物や設備の老朽化に加え、住民の方々の高齢化に直面しています。今後予想されるのは住民が減り、団地に空き部屋が増えること。新しい住民の方に入ってもらわないと、管理組合を維持するのも難しくなってしまいます。
この問題をどう解決していこうかと、住民の皆さんの声を拾ってみると、植栽に興味を持っている人がけっこう多い。この団地は、緑は多いのですが四季折々の花はあまりない。そこで、もっと花を増やすような活動をしようという話になりました。さらに、ただ花を植えるだけではなく、もっと皆がワクワクできるような取り組みにしたいと。そこで思いついたのがニホンミツバチの飼育です。
ニホンミツバチは、環境が自分たちに合わないと逃げ出してしまいます。逆に言いますと、ミツバチにとって良い環境は人間にとっても良い環境だということになります。またニホンミツバチが飛ぶ範囲は半径2キロぐらいですから、この活動が持続し蜜が採れたときに、自分たちが住むエリアの花の量が、ハチミツの量として可視化できます。こうしたことも魅力に感じました。
本日が活動のスタート日となります。この取り組みがきっかけとなり、もっといろいろな人が参加し、住環境を良くしていく活動が活性化すればと考えています。さらに、ここを訪れた人が花いっぱいの団地を見て、「こういうところに住みたいな」と思ってくれればうれしいです。