『みど*リンク』アクション

暦の上では“寒露”も近い10月6日、東急東横線・目黒線多摩川駅前の田園調布せせらぎ公園で『みど*リンク』アクションが開催されました。今回の支援グループは「おおたく環境探検隊」の「みんなの田んぼづくり」です。グループは、親子で地域の自然の楽しさ・大切さを体感してもらおうと、同公園で湧水池の水を引いた田んぼを作っています。

この日は『みど*リンク』アクションの認定証の授与式と稲刈りが行われました。参加者は公園の休憩所に集合してスケジュールや注意事項の説明を聞いた後、園内の原っぱの一角にある田んぼへ向かいます。子どもたちは真っ先に稲穂の状態が気になる様子。度重なる台風で倒れているものもありましたが、稲穂は膨らみ、しっかりと頭を垂れています。

田んぼ目指してみんなで移動

作ったかかしの見守り効果はいかに?

度重なる台風で心配された稲穂も、このとおり実っています

まずは『みど*リンク』アクション認定証の授与式と記念撮影です。今回、田んぼを囲む杭やロープ、立て看板、作業用の鎌や鍬(くわ)などが『みど*リンク』アクションから提供されています。道具を新調できたことで、作業もはかどっているそうです。

『みど*リンク』アクション認定証の授与式

おおたく環境探検隊代表の北間さん(右)

さあ稲刈りです。杭やロープ、かかしを外した後、おおたく環境探検隊の皆さんに付き添ってもらいながら、子どもたちが鎌を使って稲を刈っていきます。最初はおっかなびっくりだった子もすぐに慣れ、次の順番が回ってくるのを待ち遠しそうにしています。

初めての鎌もうまく使えました

みんなで協力しあって稲刈り

すると、一人が田んぼの中でザリガニを発見。稲刈りが進むにつれて、大小さまざまなザリガニが見つかります。踏まれないようにバケツに入れて一時避難させました。

「ザリガニがいたよ!」

刈った稲を少量ずつ縛って稲架(はさ)に掛けた後は、この日まで田んぼを見守っていた3体のかかしを解体していきます。かかしの体に詰められていたわらは、今度は田んぼの肥料になるのです。「稲は捨てるところがないね」。大人も子どもも協力し合ってわらを細かく切り、田んぼにまきます。

少量ずつ縛った稲を稲架掛け

かかしを解体してわらを細かくカット

カットしたわらは、田んぼにまいて肥料に

この日は途中で雨が強くなることもありましたが、みんなで手分けして全工程を無事に終了しました。自分たちがお世話したお米で炊くご飯が今から楽しみですね。

稲架掛けを囲んでもう一度記念撮影

「みんなの田んぼづくり」北間澄代さんのコメント(おおたく環境探検隊代表)

おおたく環境探検隊は、田園調布せせらぎ公園や多摩川、六郷用水など、身近な水辺や緑地で、お米作りや生き物観察会を行っています。普段私たちが目を向けないところにも生き物がいること、私たちが自然から恩恵を受けていること、そして逆に私たちが自然に与えている影響などを、子どもたちや保護者の皆さんに実際の体験を通して気付いてもらえればと思っています。

「みんなの田んぼづくり」は今年で13年目を迎えるイベントです。道具がかなり古びていましたので、今回『みど*リンク』アクションのご支援で新調できました。ありがとうございました。

参加者は4月の田起こしに始まり、種まき、自宅で育てた苗での田植え、古着とわらでかかし作りと、今日まで5回にわたって田んぼ作りをしてきました。次回は脱穀・籾摺り(もみすり)・精米を行います。みんな、自分たちで育てて精米までしたお米はやはり無駄にしたくないようで、こぼれたお米も大事に拾うんですよ。炊いたご飯も「今までで一番おいしい」と口をそろえて言います。

小さな田んぼではありますが、駅前の公園にあることでみんなが身近に感じられる田んぼです。いつかホタルが自然にすみついて、田んぼの上を舞う姿をみんなで鑑賞できたらすてきですね。