『みど*リンク』アクション

2月19日、たまプラーザ駅から徒歩15分ほどの宮前美しの森公園にて、2021年度最後の『みど*リンク』アクションが開催されました。今回の支援グループは「宮前美しの森公園愛護会」(以下、愛護会)です。同グループは、2016年度の支援団体「矢上川源流美しの森管理会」(以下、管理会)とともに、この公園の保全活動や近隣の小学校の環境学習などを行っています。

鶴見川の支流・矢上川の源流域であるこの辺りには、かつて自然豊かな谷戸の風景が広がっていました。その後、一帯を開発する際に、谷戸の自然を残し、そこに住む生き物を保護しようと整備されたのが宮前美しの森公園です。

2016年度の『みど*リンク』アクションで管理会が支援を受けた際に、園内の斜面に「レインガーデン」が造成されました。レインガーデンとは、降雨時に雨水を一時的に貯蔵し、時間をかけて地下に浸透させる浸水型の植栽スペースです。これによって、斜面に野草が繁茂し、土壌の流出を防げるようになりましたが、公園の魅力アップまでには至っていませんでした。そこで開園15周年の節目となる2021年に、こんどは愛護会が、ガーデニングという新たな視点での取り組みを開始しました。

まずはみなさん自己紹介から

続いて、認定証授与式を実施しました

愛護会の庄司佳子さん(左)

本日は、公園の認知度を上げるために作成した、レインガーデンの看板のお披露目会を行います。参加したのは、愛護会と管理会のメンバー、川崎市宮前区役所の担当者、同じ矢上川(鶴見川)流域で活動している団体で、公園の管理作業などを支援しているNPO法人鶴見川流域ネットワーキングと慶應義塾大学・日吉丸の会のメンバー、グリーンインフラを軸としたコミュニティづくりを担う東邦レオ株式会社のみなさん、地域の大学生、そして当社社員です。

参加者の挨拶、認定証の授与式が行われ、いよいよ看板のお披露目です。看板にかけられた覆いを取ると…。素敵な木製の看板が現れました。ここがレインガーデンであり、矢上川の源流に位置することがしっかりわかります。また、クヌギなど園内に育つ植物や、池に棲む絶滅危惧種のホトケドジョウのかわいらしいイラストも彫られています。さらに、イベント情報などを掲示できる仕組みになっており、地域イベントへの参加を呼びかける際にも活用できるとのことです。

いよいよ看板のお披露目。覆いを取ると…

親しみのわく木製の看板が登場!

お知らせが差し込める構造になっています

看板を囲んで記念撮影。みなさん嬉しそう

看板のお披露目のあとはクリーンアップ活動を実施しました。園内をひと回りして拾ったゴミを種類ごとに分別。本日の活動は無事に終了しました。

レインガーデンに植えた草花の解説も

これから四季折々の花が咲くそうです

看板お披露目の後はクリーンアップを実施

ゴミを分別して、本日の活動は終了です

現在このレインガーデンには、「フジウツギ(ブッドレア)」や「ホトトギス」といった日本古来の草花がたくさん植えられています。また、鶴見川流域ネットワーキングの皆さんが2020年度の『みど*リンク』アクションの支援を受けて育てた、ハマカンゾウ、ノカンゾウ、ヤブカンゾウも移植されており、地域を流れる矢上川(上流エリア)と鶴見川(下流エリア)のまちづくり活動がつながるという意味でも、価値ある取り組みとなっています。

宮前美しの森公園愛護会 庄司佳子さんコメント

現在レインガーデンになっている斜面は、もともと草が茂っていたのですが、子どもたちが頻繁に滑って遊ぶため、ツルツルになってしまいました。雨が降った時は大量の土砂が流れていくため、生態系が壊れてしまい、植わっている木が倒れる危険性もありました。そこで2016年の『みど*リンク』アクションでご支援いただき、斜面をレインガーデンとして整備しました。

今回は、この場所がレインガーデンであることを知らせる看板を立てるとともに、四季折々に咲く草花を植えることで、公園の魅力アップを図ることにしました。今後は、植物の観察会をはじめ、この間中断していたホトケドジョウの観察会を徐々に再開するなど、地域の人たちにご参加いただけるイベントも積極的に実施していければと考えています。