爽やかな秋晴れとなった11月6日、東急大井町線・大井町駅駅前のイトーヨーカドー大井町店の屋上菜園にて、『みど*リンク』アクションが開催されました。今回の支援グループは、地域の子どもたちに農業と食育を合わせた教育プログラムを提供している「こども農園OOIMACHI」(NPOまちづくり大井)です。
「こども農園OOIMACHI」は、屋上菜園での野菜づくりを通して、都会で暮らす子どもたちに食べ物の大切さを伝える取り組みを行っています。野菜の種を植え、それを大切に育て、収穫することはもちろん、プロの料理人の指導のもと調理して食べるところまで実施。子どもたちは、一連の体験の中で食について学んでいます。
本日の活動は、子どもたちが育てた野菜の収穫と菜園の手入れです。「こども農園OOIMACHI」の水谷玲奈さんの説明を聞き、最初にダイコンを引き抜きました。自分たちが育てた野菜の成長を実感できる瞬間です。子どもたちは満面の笑みで、立派に育ったダイコンを見せてくれました。
次はコマツナとスイスチャードを収穫します。茎の土に近いところを持って、ひとつずつ丁寧に抜きました。
収穫のあとは、ミズナの間引きです。1株おきに抜くことを教わった子どもたちは、隣同士を抜かないよう注意しながら、小さな手で慎重に間引き作業を行いました。収穫前の野菜にたっぷり水をあげ、虫除けスプレーをかけたら作業完了です。
最後に認定証の授与式を実施し、集合写真を撮影。本日の活動は無事に終了しました。「こども農園OOIMACHI」の活動に参加することで、苦手だった野菜を好きになり、料理の手伝いをするようになる子も多いそうです。楽しそうに野菜や土に触れる子どもたちの笑顔が印象的なイベントでした。
こども農園OOIMACHI 水谷 玲奈さんコメント
私自身が都会で子どもを育てる中で「なぜ食べ物を大切にしないといけないのか」「粗末にしてはいけないのか」ということを、文字ではなく、実際の体験を通して子どもたちに学んでほしいと考え、この取り組みを始めました。
成長した野菜を収穫する体験はたくさん提供されていますが、もっとその前の、種を植え、育てるところも大切です。また、収穫した野菜を水で洗い、調理することも含め、食全体の大切さを学んでほしいという思いで活動を続けています。
この活動により、子どもたちの食べ物や食事に対する意識が変わるのを強く感じます。例えば、料理を体験した後に、家で親が料理をしていると「ありがとう」と言ってくれるようになる子も少なくありません。未来を生きる子どもたちにとって、小さいときにこうした感覚を得ることはすごく大事なことだと思います。
私たちは、野菜を育てる活動のほか、子どもたちと無添加のお菓子を作ってお父さん・お母さんにプレゼントしたり、野菜の落ち葉や間引いた葉を使って漉き返し紙(すきかえしがみ=再生紙)を飾りつけたりといったワークショップも開催しています。こうした活動は今後さらに力を入れていきたいと思っています。