11月18日、東急東横線・反町駅を降りてすぐの反町駅前ふれあいサロンにて、『みど*リンク』アクションが開催されました。今回の支援グループは、横浜市を中心に地域のコミュニティづくりや活性化に取り組んでいる「特定非営利活動法人 ちいき未来」です。
同グループでは、青少年に向けた映像・アート・デジタルコンテンツのワークショップなどを開催しており、現在は「不登校小学生が制作するデジタルパーク」という企画を進めています。東横線の東白楽駅から反町駅を経て横浜駅へとつながる「東横フラワー緑道」を舞台に、花や緑の世話をする地域団体の活動や、虫・鳥などの生き物の営みを、不登校の小学生が年間を通して撮影し、映像作品としてYouTubeにアップするというものです。
季節による自然の移り変わりや、緑道の維持・整備をしている人たちの活動を伝えるとともに、映像制作や配信作業を通して子どもたちの自己肯定感を向上させることも目指しているこの取り組み。『みど*リンク』アクションでは、制作に使用する機器やソフトなどを支援します。
ふれあいサロンに集合した参加者たちは東横フラワー緑道に移動し、『みど*リンク』アクションの認定証授与式を実施しました。
授与式が終わると、子どもたちはカメラやiPadを手に、さっそく虫の撮影を始めました。緑道の植え込みでミノムシやチョウを見つけては夢中でカメラに収めています。ツツジコブハムシの小さな幼虫の蓑(みの)を見つけた子は、「親は自分のふんで幼虫をコーティングして、敵から守るんだよ」と教えてくれました。同行した、ちいき未来・映像ワークショップ講師の森康祐さんも、子どもたちの豊富な知識と好奇心に感心しきりです。
撮影後は、ふれあいサロンに戻り、「CapCut」というアプリで動画の編集作業を行いました。子どもたちが制作した映像作品は、12月頃YouTubeに公開予定とのことです。自然の営みをしっかりと観察し、生き生きと活動する子どもたちの姿が印象的なイベントでした。
特定非営利活動法人 ちいき未来 映像ワークショップ講師 森 康祐さんコメント
私たちの活動の目的は、東横フラワー緑道の映像撮影を行いYouTubeにアップすることで、神奈川区民や横浜市民の皆さまに、四季の移り変わりと、緑道の世話をする方々の取り組みを知ってもらうことです。
撮影を行うのは、不登校の小学生たちです。この活動を通して彼らの自己肯定感の向上につなげたいという思いが強くあります。家に閉じこもっていると、外に向かって何かを発信することは難しい。公共の場で自ら撮影したものが広く発信できれば、何かを感じてくれるのではないかと思っています。
特に、表現する喜びや発信する楽しさを知ってもらうことが大事だと考えています。「高次の学習」ということが言われるようになりましたが、これからは、「表現する」とか「発信する」といった、クリエイティブな体験が、将来いろいろな場面で役に立つのではと思います。そういう意味で、今回の活動は彼らによい影響を与えてくれると信じています。
今後は、東横フラワー緑道だけでなく、他の地域の公園などにも活動の場を広げていく予定です。現在、横浜市青葉区で緑の活動をしている人たちとのつながりができつつあるので、そちらの方々とも連携し活動できたらうれしいですね。