『みど*リンク』アクション

気持ちのいい秋晴れとなった9月21日、東急大井町線大井町駅前にあるイトーヨーカドー大井町店の屋上菜園にて、「キッズすまいるプロジェクト(NPOまちづくり大井)」を支援する『みど*リンク』アクションが開催されました。

「キッズすまいるプロジェクト」は、都会で暮らす子どもたちに、屋上菜園での野菜づくりを通して、食べ物の大切さを伝える活動をしています。野菜を種から植え、育てて、収穫した後は、プロの料理人指導の下、調理して食べるところまでを実施。一連の体験を通して、子どもたちに「食」の大切さを伝えています。

今年度は、雑草や収穫した野菜の捨てる部分(タマネギの皮など)を使ったクレヨンづくりなど、子どもたちにSDGsへの関心を高めてもらうための活動にも力を入れています。

本日の活動は、秋冬に収穫する野菜の種と球根の植え付けです。集合した子どもたちは、「キッズすまいるプロジェクト」メンバーの水谷玲奈さんから説明を聞いた後、スコップを手に畑に向かいました。

まずは土を耕すところから。昨日の雨で水分を含み、少し固くなった土を掘り返し、種が芽を出しやすくなるよう、やわらかくしていきます。
次に、「キッズすまいるプロジェクト」のメンバーが竹串で印をつけてくれた場所に、野菜の種や球根を植えていく作業。今回植えたのは、江戸時代に品川で栽培されていたと言われる長カブの一種である品川カブと、ミツバ、コマツナ、レタス、そしてワケギの5種類です。

まずはスコップで土を耕す作業から

土がちょっと固いけど、頑張れ!

ミミズが出てきて大喜び

種や球根の形を観察したり、土の中からミミズを見つけて驚いたり。畑で土に触れる体験には、子どもたちの好奇心を刺激する発見がいっぱい。みんなすっかり畑仕事に夢中でした。

竹串の目印に沿って種をまいていきます

ワケギの球根。タマネギに似たその形に興味津々

種と球根を植えたら、たっぷり水をあげます

野菜の種と球根を一通り植えたら、どこに何を植えたか忘れないように、苗札を作り、植えた場所を間違えないよう慎重に苗札を立てていきます。前回植えたキャベツ、ダイコン、インゲンと合わせて、たっぷり水をあげ、虫除けスプレーをかけたら作業完了です。最後に、『みど*リンク』アクション認定証の授与式を行い、本日の活動は無事終了となりました。

苗札を作ります

仕上げのスプレー。屋上菜園の向こうにはスポーツをする人の姿も

水谷さん(右)、よろしくお願いします

子どもたちは、この後、11月頃に野菜を収穫し、その野菜を使った野菜教室に参加。さらに、そこで出た野菜の廃棄部分を使ってクレヨンづくりにも挑戦する予定とのことです。

キッズすまいるプロジェクト(NPOまちづくり大井) 水谷 玲奈さんコメント

普段都会で生活していると、大量の食材や廃棄されていくことが、当たり前のように感じられてきます。これを、子どもたちに当然のこととして受け止めてほしくない。そう考え、野菜作りや料理教室以外に、「自分たちのアイデアや力で、廃棄物を何とか再利用する体験」を提供することにしました。

例えば、野菜を煮出すと、タマネギの皮だときれいなピンク色になるなど、それぞれの野菜の色素が出てくるのですね。それをインクに変えて、無添加のクレヨンを作ることができます。そんな形でクレヨンを子どもたちと作り、自分たちで育てた野菜など、いろいろな絵を描いてもらおうと考えています。

もう一つ、土の再生にも挑戦しようとも考えています。ここ(屋上)で木枠を組み、菜園で使った土を、野菜の切れ端や落ち葉と一緒に入れておくことで、腐葉土にできればと。こうした体験を通して、廃棄物もアイデア一つで再利用できることを子どもたちが感じ取ってくれればうれしいですね。

今後は、都内で活動をしているいろいろな団体やアーティストとコラボレーションしていきたいですね。例えば、さまざまな色を使って、宝石のような石鹸を作る体験や、子どもたちが作ったものを慶應大学の皆さんと一緒に販売する体験を提供できればと考えています。子どもたちはもちろん、大人も巻き込みながら、この街でどんどん楽しい思い出を生み出していければと思います。