曇り空に少し暑さが和らいだ7月12日、東横線・中目黒駅から徒歩10分ほどのところにある目黒区立中目黒公園にて、『みど*リンク』アクションが開催されました。今回の支援グループは、2022年度、2024年度にも採択された「さーくる・ガーデン・クラブ」です。
さーくる・ガーデン・クラブは、中目黒公園で20年以上活動するボランティア団体。公園内の複数の花壇の管理・整備を行うほか、生物多様性を重視した無農薬有機栽培での花や緑の育成にも取り組んでいます。また、落ち葉や雑草などをコンポストに集積し、半年かけて堆肥にして花壇で利用するなど、循環(サークル)型の園芸活動も実践しています。また、公園内で育てたハーブを利用して、地域住民向けにラベンダースティックやクリスマスリース作りの各種イベントを開催したり、地域の高校や企業から園芸ボランティア希望者を受け入れるなど、地域コミュニティの活性化にも貢献しています。
本年度は、コンポストを利用した循環型園芸活動に引き続き注力することに加え、メンバーの作業負担を減らすため、花壇の地表にバーク堆肥を敷き詰めるマルチングを行い、多くの手間を要する雑草を減らしていくことにしています。
本日は、そのマルチングの作業を行います。参加したのは、さーくる・ガーデン・クラブのメンバー。公園内にあるビジターセンター「花とみどりの学習館」に集合し、代表の中村さんから活動の説明を受け、集合写真を撮影したら、いよいよ作業開始です。
「花とみどりの学習館」で活動内容を共有
まず各自が受け持つ花壇に移動し、雑草や落ち葉を取り除いていきます。集めた雑草や落ち葉は、「花とみどりの学習館」近くの作業スペースに運び、コンポストに入れます。
テキパキと雑草を抜いていきます
花がらを取り除きます
トレニアの花苗
集めた雑草はコンポストへ。米ぬかと混ぜ、数ヶ月発酵させます
雑草の除去が終わると、バーク堆肥を敷き詰めます。地表に約5cmの厚みを持たせる必要があるため、大量の堆肥が必要です。皆さん力を合わせ、40分ほどで作業を終えることができました。
バーク堆肥が運ばれてきました
バケツに取り分けたら花壇にどんどんまいていきます
だいぶ敷き詰められてきました
最後に水をたっぷりまきます
作業後は「花とみどりの学習館」で室内作業。ドライフラワーにワイヤーを通す作業など、10月の「中目黒公園祭」で地域住民に提供するドライフラワーアレンジメント体験の準備も行いました。
ドライフラワーにワイヤーを通す作業
ハーブもいろいろ置かれていました
代表の中村さん
公園内の豊かな自然を守るとともに、地域の活性化にも貢献するさーくる・ガーデン・クラブ。本年度の活動を機に雑草除去の負担が減り、取り組みがさらに活発化することが期待されます。
さーくる・ガーデン・クラブ 中村 玲子さんコメント
ここ数年夏がとにかく暑いので、「作業を楽にするにはどうしたらいいか」を中心に本年度の企画を考えました。
特に除草作業には時間を取られます。そこで雑草を何とかしようと、「花とみどりの学習館」の担当者に相談したところ、「マルチング」という手法を教えてくれました。マルチングとは、植物の根元や土の表面を資材で覆うことで、土壌の乾燥を防いだり雑草を抑えたりすることです。いろいろなやり方がありますが、今回は最終的に土に還ってくれるバーク堆肥を敷き詰めることにしました。実際に試したところ、雑草の発生を抑えられる上、(バーク堆肥の色が濃いので)花の色も映え、メンバー一同とても喜んでいます。ご支援、ありがとうございました。
また昨年度はエプロンをご支援いただきましたが、これを着て活動をしていると目立つようになったためか、メンバーも増えました。新メンバーに加入理由を尋ねると、「体調が悪い時にきれいな花壇を見て癒され、参加してみたいと思った」と言ってくれました。そういう声を聞くと、大きなやりがいを感じます。
また、中目黒公園には近隣の小学生が、タブレットを持って虫や花の写真を撮りに来ることも多いのですが、その時に花壇の周りにいろんな種類の生き物がいることを喜んでくれているようです。こうした様子を見かけた時も、活動していて良かったなと感じます。この先もできるだけ長く続けたいと思います。