12月18日、二子玉川駅から徒歩15分ほどの菜園付きシェアハウスにて、『みど*リンク』アクションが開催されました。今回の支援グループは、2019年度にも支援対象となった「世田谷おみそプロジェクト」。2018年度に『みど*リンク』アワードを受賞した「世田谷麦茶プロジェクト」、2016年度に同賞を受賞した「世田谷ホッププロジェクト」と同じメンバーで構成されています。
「世田谷おみそプロジェクト」は、地域の畑で大豆や麦を栽培。とれた大豆から味噌や納豆を作っています。さらに、作って食べる楽しみを地域の人たちとも共有したいと、味噌汁を振る舞う「みそ汁スタンド」を始めました。味噌汁に合う加工品として、世田谷産のトウガラシなどを使った「せたがや七味」作りにも取り組んでいます。
本日の活動は、菜園で育てた大豆の収穫と脱穀です。参加したのは、グループのメンバーと地域の人たち、そして当社社員です。
参加者たちは畑に入り、葉や茎、サヤが茶色になった大豆を土から株ごと引き抜きました。収穫した株は、風通しのいい場所にしばらく置いて乾かします。脱穀するのは、少し前に収穫し乾燥させたもの。カラカラに乾いたサヤをむくと、コロコロしたかわいい豆が次々と顔を出しました。
大豆の収穫と並行して、麦の脱穀も行いました。最初に麦の穂先をカット。両手でよじっていくと、穂から茶色い麦がこぼれ落ちました。もみ殻を吹き飛ばして取り除き、麦の脱穀作業も完了です。
作業が一段落したところで、認定証の授与式を実施。その後、参加者たちに温かい豚汁が振る舞われました。世田谷産の味噌と大根を使った滋味あふれる味わいにほっこり。冬空の下、一杯の豚汁が皆さんを笑顔にしてくれました。
「世田谷おみそプロジェクト」では、来年(2023年)頭に味噌の仕込みを行い、順調にいけば、秋頃にはできあがるのだそうです。また、コロナの状況が好転すれば、大豆や麦、味噌作りなどのプロセスを、ワークショップやイベントを通して地域の人と共有し、コミュニティの活性化にも貢献していく予定です。
世田谷おみそプロジェクト 三木 裕子さんコメント
「世田谷おみそプロジェクト」は、大豆を種から育て、収穫して、食べるところまで行っています。全て自分たちの手で行うことにより自然の循環を感じようと、2019年から始めた取り組みです。とれた大豆は味噌や納豆などに加工しますが、こだわっているのは、その一部を次の年に植えることです。すると前年と同じように大豆が生えてきて、自然の循環を体感することができるんです。
もともとは、大豆を収穫したり、お味噌を仕込んだりといったプロセスを街の人と共有するため、ワークショップを開催しようと考えていたのですが、コロナによって、人を集めることが難しくなってしまいました。とはいえ、大豆は生き物ですから、活動を止めるわけにもいかず、生産・加工の循環を続けていました。できたお味噌を、せめて安全な形で召し上がっていただき、そこで私たちの活動を知ってもらい、輪を広げていこうと始めたのが「みそ汁スタンド」です。河川敷で行うイベントや農協さんの店先、私たちが運営している「ふたこビール醸造所」などで、味噌汁を振る舞っています。
「味噌汁スタンド」の活動は、シェアキッチンのような所に常設できたらと思い、あちこち場所を探っています。地域で安心・安全なものを作れるんだということを、一人でも多くの人に知ってもらえればと考えています。