『みど*リンク』アクション

『みど*リンク』カンファレンスとは

← カンファレンスページ トップ

第7回『みど*リンク』カンファレンス レポート[2019]

2019年4月20日(土)、二子玉川ライズ・オフィス棟8階にある会議スペース「カタリストBA」において、第7回『みど*リンク』カンファレンスが開催されました。

2018年度に支援を受けた7グループによる活動報告のあと、2018年度支援グループ代表者によるトークセッションを実施。各グループが、『みど*リンク』アクションに応募し感じていることや、コミュニティ作りで苦労していること、工夫していることなどを話し合いました。

トークセッション後には、2019年度支援15グループが紹介され、続いて、東急電鉄の環境に関する取り組みや、『みど*リンク』アクションの活動資金を拠出する「乗ってタッチ みど*リンク」の実績も報告されました。

カンファレンスの最後には、2018年度支援グループの中から選ばれる『みど*リンク』アワードの発表と表彰が行われました。今回受賞したのは、二子玉川で地域の人たちと六条麦を栽培し、オリジナル麦茶を作った「世田谷麦茶プロジェクト」の皆さんでした。

【開催日時】2019年4月20日(土)14:00~17:50
【会場】二子玉川ライズ リバーフロント8F カタリストBA

タイムスケジュール

14:00

開会 主催者挨拶

東急電鉄 都市開発事業ユニット 都市経営戦略室 戦略企画グループ 鈴置(すずおき)統括部長によって、第7回『みど*リンク』カンファレンスの開会が宣言されました。


開会の挨拶

14:05

2018年度グループ活動報告

2018年度の支援対象7グループが、1グループ5分ずつ活動内容を報告。その内容を受け、各グループの代表者が最も優れた活動だと思われるグループに投票し、『みど*リンク』アワードを決定します。

慶應義塾大学・日吉丸の会

慶應義塾大学の日吉キャンパスが、2020年東京オリンピック開催時に英国チームのキャンプ地になることを受け、地域団体などと協力し、花と緑を整備。英国式バタフライ・フラワーガーデンの整備のほか、環境の専門家などを招き市民向け勉強会も開催しました。

大倉山緑と花のまちづくり

町会や商店街、港北区地域子育て支援拠点が一緒になって花と緑を増やす活動を実施。さまざまな施設にある花壇の整備活動などを通して、街をきれいにすることへの関心を高めるとともに、子どもや学生、高齢者など、多様な世代の交流も促しました。

豪徳寺2丁目町会

東急世田谷線・宮の坂駅前花壇の近くに、駅の雨樋からの雨水を約200リットル貯められる「雨水タンク」や、活動に使う道具などを収納できるロッカーを設置。花壇整備の際のメンバーの負担を軽減しました。

NPO法人フラワークラブなな夢

春と秋に参加者を募り、地域の憩いの場である「美しが丘地域ケアプラザ」の花壇に四季折々の花を植えると共に、複数の花をひとつの鉢に植える寄せ植え体験教室を実施。参加者に鉢を持ち帰ってもらい、それぞれ家のまわりに飾ってもらうことで街の美化にも貢献しました。

世田谷麦茶プロジェクト

2016年度支援「世田谷ホッププロジェクト」から派生した取り組み。今回はビールではなく、子どもたちも楽しめるものを作ろうと、六条麦茶を地域の人たちと栽培。収穫後は、脱穀、焙煎を行ってオリジナルの麦茶を作り、地域の人や子どもたちに飲んでもらいました。

自由が丘商店街振興組合 環境部

2013年度支援グループ「丘ばちプロジェクト」と連携し、ミツバチに優しく、歩行者が楽しめる回遊風景を作る取り組みを実施。駐車場として利用されている敷地の堀にバラ園を作りました。(当日は都合により欠席、スライドで活動が紹介されました)

洗足グリーンクラブ「オリーブとミモザの会」

目黒線・洗足駅前にある、ふれあい広場の側道にサツキを植えることで、景観の美化に貢献。近隣の小学校の児童にも植樹を手伝ってもらうことで、地域の子どもたちに、花や緑、街の美化に関心を持ってもらうきっかけも提供しました。

14:50〜15:20

2018年度支援グループ代表者によるトークセッション

テーマ「『みど*リンク』に参加して」

トークセッションでは、2018年度支援グループの代表者が登壇し、「『みど*リンク』に参加して」をテーマに議論を交わしました。

最初に、司会の『みど*リンク』アクション担当者・松原から、「『みど*リンク』アクションに応募して良かったことは?」「運営事務局への要望はどういったことがありますか?」という質問が投げかけられました。

2014年度も支援グループに選ばれた「慶應義塾大学・日吉丸の会」の小宮さんは、『みど*リンク』アクションの支援を受けたことで、日吉の街や横浜市、東京の目黒区などで活動するさまざまな団体や自治体との関係ができたと発言。「交流の輪が大きく広がっている」と、参加してよかった点を挙げました。一方、事務局への要望としては、支援対象が物品に限定されているが、セミナーなどに専門家を呼んだ際の謝礼や、若い人に手伝ってもらったときの謝礼なども支援対象にしてもらえると、若手の育成や活動の幅が広がるとコメントしました。

「豪徳寺2丁目町会」の遠藤さんは、今回の支援品となった雨水タンクについて発言。これまで花壇の水やりのために、駅の反対側まで、毎回約20リットルもの水を汲みにいかなければならなかったが、花壇のすぐ近くにタンクが設置されたことで、労力が大幅に減ったと喜びの声を聞かせてくれました。

「NPO法人フラワークラブなな夢」の菊地さんと、「世田谷麦茶プロジェクト」の市原さんは、「街の人が花に興味を持つきっかけを作れた」「支援品の耕運機により土を耕す作業がすごく楽になった」など、よかった点を挙げた一方で、両者とも「長期的に支援してもらえる仕組みができないだろうか」との要望を投げかけていました。

司会の松原は、各グループから出た要望についての検討を約束したうえで、「『みど*リンク』アクションの主旨は、緑の活動をきっかけにコミュニティの輪を広げていくことにある」とし、各グループに「コミュニティ作りで苦労していることや、工夫していることを教えてほしい」と発言を促しました。

洗足の町会メンバーが中心となり構成されている「洗足グリーンクラブ」の依田さんは、「コミュニティを広げていくのは難しいところもありますが、皆さんの話を聞き、私たちももう少し商店街や地域の人たちにもコミュニティの輪を広げられるきっかけ作りをしないといけないと思った」とコメント。

「大倉山緑と花のまちづくり」の小沢さんは、転入してきた人を町会などのコミュ二ティに新しいメンバーとして誘うときには「緑と花の活動をきっかけにするのが一番来てもらいやすい」と話し、特に「ママ友の口コミが広がりやすいので、そういったことも踏まえて広げていきたい」と経験を通した具体的なヒントを提示してくれました。

「世田谷麦茶プロジェクト」の市原さんは、麦を踏んだり収穫したり、といった活動のハイライトは人を呼びやすいが、課題は水やりなど普段の地道な作業にどう人を呼ぶかだと発言。その意見に多くの参加者が頷いていました。

トークセッションの最後には、各グループの代表者が夢や今後の展望を一言ずつコメント。「より若い年齢層の人たちに花や緑に触れる楽しさを伝えたい」(NPO法人フラワークラブなな夢・菊地さん)、「花壇の花に名札を付けるなど、街の人へのきめ細かい気配りをしていきたい」(豪徳寺2丁目町会・遠藤さん)、「グリーンクラブのメンバーが“街作り研究会”を立ち上げたので、今後は街全体のことにも関わっていきたい」(洗足グリーンクラブ・依田さん)、「今後は活動の記録を残すことにも注力したい」(世田谷麦茶プロジェクト・市原さん)、「各町会それぞれに花壇を整備していきたい」(大倉山緑と花のまちづくり・小沢さん)、「新しく変わる日吉の街にこれから入ってくる人たちにも、街に愛着を持ってもらえるような活動をしていきたい」(慶應義塾大学・日吉丸の会・小宮さん)など、各グループの今後の活動が楽しみになる発言が続き、トークセッションは終了となりました。

15:35〜16:10

2019年度支援15グループ自己紹介

2019年度支援15グループが自己紹介しました。

16:12〜16:18

東急電鉄の環境に関する取り組みについて

東急電鉄 社長室 サスティナビリティ推進グループの金澤が、「環境レポート2018」「こども環境報告書2019」の内容を中心に、東急電鉄の環境への取り組みを説明しました。

16:18〜16:20

「乗ってタッチ みど*リンク」の取り組みについて

『みど*リンク』アクション担当の松原より「乗ってタッチ みど*リンク」について説明。

「現在、東急カードでは、東急線や東急バスに、PASMO、Suicaなどの交通ICカードで乗っていただき、東急線沿線の商業施設にある専用端末にタッチしていただくとTOKYUポイントが10ポイント貯まる『乗ってタッチTOKYUポイント』というサービスを提供しています。

『乗ってタッチ みど*リンク』とは、この『乗ってタッチTOKYUポイント』と『みど*リンク』アクションを連動させた仕組みです。交通ICカードで商業施設にある専用端末にタッチしていただくと、お客様にはTOKYUポイントが入り、同時に東急電鉄から『みど*リンク』アクションの活動に5円が拠出される仕組みとなっています。

『乗ってタッチ みど*リンク』は毎年タッチ数が増えており、2017年度は165万6440タッチで約828万円の支援金が、2018年度は171万6841タッチで約858万円の支援金が拠出されました。皆さまも、電車に乗って東急線沿線の商業施設にお越しの際は、ぜひタッチしていただき、共に緑化促進を進めていただければと思います。」

→「乗ってタッチ みど*リンク」

16:20

2018年度『みど*リンク』アワード発表

東急電鉄 都市開発事業ユニット都市経営戦略室 戦略企画グループ 鈴置統括部長により、活動を報告した2018年度支援7グループの中で、得票数が最も多かったグループに、表彰状と副賞が贈られました。

【アワード受賞グループ】世田谷麦茶プロジェクト
世田谷麦茶プロジェクトに投票した人たちの推薦コメントには、「麦のタネを配ったり、子どもに麦茶を提供したり、楽しそうなところがよいと思いました」「プロセスがおもしろい・学びがある」など、取り組みに“楽しさ”と“学び”があることを評価する声が多数ありました。私個人としては、ムービーを使うなどのドラマティックなプレゼンテーションも興味深く拝見しました。(総評:鈴置統括部長)

世田谷麦茶プロジェクト 代表・市原様、三木様より喜びの言葉

「自分たちがやってきたことを皆さんに『いいね』と評価してもらえて非常に嬉しく思います。本日の発表に向けて、自分たちの一年間の活動を思い返してみたのですが、我ながら楽しいことをやっているなと(笑)。とてもよい振り返りの機会となりました」(市原様)

「カンファレンスの場で、私たちの活動を多くの方に知ってもらえたことが嬉しいです。私たちの活動に興味を持っていただき、『(会場で提供した)麦のタネを持って帰って育ててみる』と言ってくださる方もいて…。活動の楽しさが伝わり、共感の輪が広がるのを実感できました」(三木様)


「世田谷麦茶プロジェクト」
市原様(左)・三木様(右)

16:30

記念撮影

16:35

閉 会

16:40〜17:50

懇親会

各支援グループの皆さんが食事を楽しみながら、互いの活動について情報交換し交流を深めました。田園都市線の江田で、地元の食材にこだわった料理を提供している「マアル(maaru)」の食事や、2016年度支援グループである「世田谷ホッププロジェクト」が栽培したホップも使われている二子玉川の地ビール(ふたこ麦麦公社)が振る舞われるなど、参加者が“地産地消”に思いを馳せることのできる演出が施され、会場は大いに盛り上がりました。